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<title>Tales of Freedom</title>
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<title>TWO NOBLE KINSMEN</title>
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<title>His Illegal Self</title>
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<title>モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号</title>
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<description>「コネチカットのアンクル・ウィギリー」（野崎孝旧訳では、「コネチ
カットのひょこひょこおじさん」）の会話のドラマの鮮やかさに、ハッと
させられました。

ユダヤ系の共同体、その知的な共同体か少し離れ...</description>
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「コネチカットのアンクル・ウィギリー」（野崎孝旧訳では、「コネチ
カットのひょこひょこおじさん」）の会話のドラマの鮮やかさに、ハッと
させられました。

ユダヤ系の共同体、その知的な共同体か少し離れたところにいる主人公、
過去の思い出、友情、そうした主人公のすぐそばにいる子供たち。説明は
少なく会話がメリハリよくポンポン続く構成なので、読み取るのに少しの
苦労がありますが、こういう作風の映画（ニキータ・ミハルコフ？もっと
ダイレクトにはウッディ・アレン）に馴染みがあれば、とても面白く読む
ことができます。

柴田元幸訳は、野崎訳のデジタル・リマスター版といった趣で、細部まで
くっきり焦点が合っている訳文であるような気がします。ただし、二つの
訳を読み比べたり、原文と照らし合わせたりしたわけではなく、ただの
印象論ですが。

きっと注釈のしがいのある小説なのだと思いますが、あとがきも何もなしに
本文だけで構成されているところが、とてもクールだと思います。装丁も
ベリー・グッドです。

ただしこういう具合の精神の繊細さ（というかトンガリ具合）は、思春期
後期特有のもので、それを文章で極めて見事に掬い取っているのですが、
何というかうまく言えないのですが、とても危険な作業なのだと思います。

結局、サリンジャーは小説の筆を折り、世捨て人として一人隠れ住んで、
性狷介な伝説の作家となっていくのですが、立ち入り危険な精神の領域を
描いたからだったようにも思われてきます。後知恵かな？？

追記：そういえば、村上春樹が昔『フラニーとゾーイー』を関西弁で訳し
てみたいと言っていました。そのときはキワモノと思って、顔をしかめた
のだけれど、柴田訳ナインストーリーズと並べて是非読んでみたい。実現
してくれないだろうか。



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<title>アシェンデン―英国情報部員のファイル (岩波文庫)</title>
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<title>罪と罰〈1〉 (光文社古典新訳文庫)</title>
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<description>読んでみてまず思ったことは・・・

「読みやすい！わかりやすい！」 これに尽きます。

翻訳書にありがちな、難解な言い回しをできるだけしない努力をされていることがよくわかります。
抑揚のつけ方も上手...</description>
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読んでみてまず思ったことは・・・

「読みやすい！わかりやすい！」 これに尽きます。

翻訳書にありがちな、難解な言い回しをできるだけしない努力をされていることがよくわかります。
抑揚のつけ方も上手く、内容もスラスラ頭に入ってきますし、途中で「あれ？これ何だっけ？この人誰だっけ？」となって同じところを読み返す、という事が少なかったですね（あくまでも私はですが。）

ただ、こういう「わかりやすい・簡単な」文章は、文学ではどうしても諸刃の剣なわけで・・・

ドストエフスキーの小説が、普通の小説レベルになりました。
合う、合わないはあると思います。賭博で一文無しになった44歳のドストエフスキーが、乾坤一擲の思いで書いた傑作。選ばれた者の例外的特権、大いなる善の為に小さな悪は許されるか否かなど、重い思想的テーマをうが、心理描写や推理小説のような緊張感が素晴らしい。亀山氏の新訳は、日本語としてとても読みやすい。日本語は関係代名詞をもつ西洋語と違い、複雑な構文を苦手としており、主語・述語、主語・述語と短い文章にバラして並列することによって、先へ先へと文章が流れるからである。たとえば、金貸しの老婆を殺した直後のラスコーリニコフの動揺場面を、既訳と比べてみよう。「けれども一種の放心が、瞑想ともいうべきものが、次第に彼を領しはじめた。そして彼は、ともすれば我を忘れて、というよりはむしろ大事なことを忘れて、瑣末な事にかかずらうというあんばいであった」(中村白葉訳、岩波文庫ｐ135)。「ところが放心というか、瞑想とさえいえるような状態が、次第に彼の心を捉えはじめた。数分の間彼は自分を忘れたようになっていた。いやそれよりも、肝心なことを忘れて、つまらないことにばかりひっかかっていた」(工藤精一郎訳、新潮文庫p139)。「だが、ある種の放心といおうか、ある瞑想にも似た状態が、徐々に彼をとらえはじめた。ときおり、われを忘れたような状態に陥った。というより、大事なことを忘れつまらないことばかりこだわるのだった」(本訳p191)。
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<item rdf:about="http://c-book-007.health-shopping.net/detail/07/4480033173.html">
<title>から騒ぎ シェイクスピア全集 17 (17) (ちくま文庫 し 10-17)</title>
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<description>『から騒ぎ』の面白さは、「結婚なんかするもんか」とツッパリ合う男女のウィット合戦にある。ベネディックとビアトリスは、「君と僕は頭が切れすぎて穏やかに愛を打ち明けあうのは無理だね」(p172)という突...</description>
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『から騒ぎ』の面白さは、「結婚なんかするもんか」とツッパリ合う男女のウィット合戦にある。ベネディックとビアトリスは、「君と僕は頭が切れすぎて穏やかに愛を打ち明けあうのは無理だね」(p172)という突っ張りライバル。だが、周りが陰謀を巡らして、まったく虚偽の情報を二人に注入する。ビアトリスには、「ベネディックは密かに貴女に恋焦がれている」と、またベネディックには、「ビアトリスは実は貴方を深く愛している」と。この罠に騙された二人は、まさかの恋に陥るのだが、今までのツッパリが恥ずかしいのとプライドが高いので、なかなか率直な愛の告白ができない。今回の松岡氏の新訳は、自然なリズムをもつ日本語がとても美しい。愛に目覚めたビアトリスの独白を(第３幕第１場)、既訳と比べてみよう。(坪内逍遥訳)「ぢゃ、ベネディックさん、たんと愛して下さい、わたし其お報いに此荒い気性をあなたの深切な、其お手に合ふように馴らしますから」。(福田恒存訳)「ベネディック、私を愛して、きっとお返しは致します、この激しい心を、あなたの優しいお手に馴らしましょう」。(松岡和子訳)「ベネディック、愛し続けて、私もお返しします、この野生の心を手なづけ、愛のこもったあなたの手にゆだねます」。どうです、現代の自立した女性が言ってもおかしくない愛の告白でしょう。
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<item rdf:about="http://c-book-007.health-shopping.net/detail/08/4779113911.html">
<title>ジャック・ロンドン幻想短編傑作集</title>
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僅か四十歳の若さで早世し生涯に１９７編の短編を遺したアメリカ文学の巨匠ロンドンの幻想的な傾向の作品５編を集成したオリジナル中短編集です。本書の収録作品を読んで純粋にオカルト的な怪奇幻想色を感じるのは二編で、残りの三編は自然の中で暮らし闘う人間の逞しさが描かれていると思いました。本書を読もうと考えた理由は先に出版された柴田元幸氏翻訳の作品集「火を熾す」が素晴らしかったからですが、すぐに気づいたのは２冊に「水の子」という作品が重複している事です。本書の有馬容子氏の訳文と比べて見ますと違いが見えて面白いです。柴田訳では主人公が「私」であるのに対し有馬訳では「僕」となっている事、そして一番大きな違いは有馬訳が土地の特異な言葉をカタカナ表記で書いて訳注で詳しく説明している点でしょう。柴田訳では日本人にわかりやすい平易な表現に置き換えられています。どちらが良いかは一概には言い切れず、きっと人それぞれの好みで評価が分かれるだろうと思います。
『夜の精』：禿げで喉の肉のたるんだ四十七歳のおやじが酒場で仲間達に語る三十五歳の頃のロマンス噺です。ロッキー山脈を旅する途上で出逢ったインディアン部族を統率して暮らす野性味溢れる娘との短いけれど情熱的に終わった恋をノスタルジックに語っています。『赤い球体』：文明国からグアダルカナルのジャングルにやって来た男が熱病に倒れ、不思議な赤い球体を信仰する未開人から白人の首を保存しようと狙われ死の時を待ち望まれます。『コックリ占い板』：長く親密なのに何故か結婚を拒む男を愛する女の亡くなった父親の霊がコックリ占い板で不吉な予言を告げます。やがて愛馬が突然狂ってしまう怪異が頻発し二人の身に恐ろしい危険が襲い掛かります。
本書を読んで読書の喜びを呼び覚ます味わい深く高い完成度の作品にますます惹かれましたので、今後更に著者の翻訳作品集を探して追い掛けて行きたいと思います。
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<title>奇跡のタッチダウン 下</title>
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<description>クライマックスの試合の終わりに
「アルベルトがオフェンス陣を率いて、ただボールの上に二回倒れこんだ。」
アメフトを見たことがあれば、こんな表現にはしないと思います（普通はニーダウンをします）。
上巻...</description>
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クライマックスの試合の終わりに
「アルベルトがオフェンス陣を率いて、ただボールの上に二回倒れこんだ。」
アメフトを見たことがあれば、こんな表現にはしないと思います（普通はニーダウンをします）。
上巻でも指摘しましたが、今作で訳者は翻訳に困ったら直訳に走っているようで、他社から出版の既刊の翻訳が良かったことからすると、今回は出版社の編集が手を抜いたのでしょうか？
ただし、全体を通しグリシャム作品の良さが出ています。それだけに、細かい表現にはこだわって欲しかったです。自分は小説を読むのがあまり早くはありませんが、二日間で上下読み切ってしまいました。
この小説の世界にはまってしまいました。
グリシャムさんの小説を読むのは初めてですが、すばらしい作品だと思います。
イタリアのすばらしい料理を、すばらしい表現で見せてくれて、主人公のリック・ドッカリーになった気分になります。
小説の動きはドッカリーの一週間を追ってくれます。
フットボールの試合や、仲間との付き合いやトラブル、食事に、恋まであります。
その進行方法が、とても読みやすいと感じます。
自分はフットボールの小説だという事で買ったのですが、今はイタリアとこの小説の魅力に漬けられています。
フットボールに興味が無い方も、他の部分で十分満足できる内容だと思います。
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<title>奇跡のタッチダウン 上</title>
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<description>さすがにグリシャム作品だけありますが、アメリカンフットボールの経験者が読むと違和感がありまくる翻訳になっています。どうやら、訳者自身がアメフト経験がないのか、困った部分には直訳で誤摩化している部分が...</description>
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さすがにグリシャム作品だけありますが、アメリカンフットボールの経験者が読むと違和感がありまくる翻訳になっています。どうやら、訳者自身がアメフト経験がないのか、困った部分には直訳で誤摩化している部分があるみたいです。本来なら編集者がそういった部分を調整する役目をするべきなのでしょうが、そういった手間が省かれてしまったように感じました。ただし、アメリカンフットボール以外の部分の表現は面白いですから評価は☆３つにしておきます。主人公のアメリカンフットボールのプロ選手が挫折の末、とうとうイタリアに都落ち。
イタリアのフットボールチーム仲間たちと親交を深めつつ、カルチャーショックを体験しながら始まる物語。
アメリカから留学している女子大生との恋愛模様を、イタリア観光とフットボール試合とが織りなしてゆくストーリーは、J・グリシャム作品中では軽く、少しイージーなストーリー展開。

主人公がイタリアに逃避して始まる「大統領特赦」では、ボローニャの街の風景が、ストーリーに、程よく挿入されていたのに比べて、イタリア・ワインや美味しそうな食事に興味がないわけではないが、少々イタリア過剰な感じがしてしまう。

旧作の「ペインテット・ハウス」や「スキッピング・クリスマス」は、今作と同じように、ミステリーから少し距離を置いた作品で、じっくり読ませてくれた傑作だったのと比べて、残念に思っているのは私だけだろうか？

まー、私がアメフトに、あまり興味を持ってないからかも知れないが・・・。

前作『無実』はノンフィクションでもあり、重厚なタッチで読み応えのある本だったが、本作『奇跡のタッチダウン』では一転、軽い印象。
主人公はNHLに所属していたプロ選手。
相手チームに“カモ”と呼ばれ、居場所のない彼が移ったのははイタリア・パルマだった。
サッカーの国、イタリアではアメフトは人気のないスポーツ。さらに大学3部よりもレベルが低い。
そんな環境におかれた主人公リック・ドッカリーの再起の物語。

物語がイタリア・パルマで進行するだけあって、イタリア料理のパスタやプロシュウト、ワインなど身近な話題から、ガッツガッツいくアメフトのプレーシーンなど見所満載。

実は、ぜんぜんアメフトのルールを知らないんですが、楽しめました。
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<title>Diary of a Bad Year</title>
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<title>アルベール・カミュ (1) カリギュラ (ハヤカワ演劇文庫 18)</title>
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<description>まちがいなく日本の演劇史に残るであろう、2007年の傑作舞台「カリギュラ」
（作＝カミュ、演出＝蜷川幸雄、主演＝小栗旬）の原作が、ようやく出ました。

これは紹介文にあるとおり、カミュ自ら『異邦人』...</description>
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まちがいなく日本の演劇史に残るであろう、2007年の傑作舞台「カリギュラ」
（作＝カミュ、演出＝蜷川幸雄、主演＝小栗旬）の原作が、ようやく出ました。

これは紹介文にあるとおり、カミュ自ら『異邦人』等とあわせて「不条理の三部作」
と名づけたという、いわくつきの作品。
そして翻訳は、舞台台本の翻訳を担当した岩切正一郎さんーー
とくれば、もう読むしかないでしょう。

みずから「神」を演じることで世の不条理に戦いを挑む、美しき残虐王カリギュラ。
カリギュラに対するクーデターの首謀者となる、知的でクールな文人貴族ケレア。
父を殺したカリギュラを憎みきれず苦悩する、ピュアな少年詩人シピオン。
自分を奴隷の身分から解放してくれたカリギュラを慕う、野性味あふれる忠臣エリコン。
そして、時に母のようにカリギュラを諭し支える、年上の恋人セゾニア。

カリギュラの残虐非道ぶりにただ取り乱し、保身に奔るばかりの側近たちのなかで、
この４人だけが、カリギュラの残忍さが「仮面」にすぎないこと、
そして仮面の下にある彼の素顔を見ぬいています。
そしてそれぞれのやり方で、彼らはカリギュラを理解し、愛するのです。

気になる訳文は、一部変更が見られるものの、ほぼ舞台と同じ。
（ＤＶＤ版に照らしてみましたが、活字で読んでも違和感のないように
調えられた個所が、多少ある程度です。）
新訳ブームの火つけ役となった某文庫のキャッチフレーズではないですが、
登場人物たちが「いま、息をしていることば」で語る、みずみずしい翻訳です。

岩切さんの「訳者あとがき」もステキです。舞台のリハーサルの様子も紹介されていて、
小栗君たちとのやりとりを通じて、キャストの皆さんの熱意が伝わってきます。

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<title>神秘主義と論理</title>
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<title>モーム短篇選〈上〉 (岩波文庫)</title>
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<title>[オーディオブックCD] シャーロック・ホームズ「まだらのひも」</title>
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<title>鉄の時代 (世界文学全集 1-11)</title>
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<description> まったくの予備知識がない状態でこの本を読み始めると、本書が男のおっさん によって書かれたものとは到底思われない。くぼたのぞみの解説を読み、あらためてカバー裏の写真を見て、J.M.クッツェーが「男」...</description>
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 まったくの予備知識がない状態でこの本を読み始めると、本書が男のおっさん によって書かれたものとは到底思われない。くぼたのぞみの解説を読み、あらためてカバー裏の写真を見て、J.M.クッツェーが「男」であることを確認した次第である。
 
 おんな言葉によるくぼたのぞみの翻訳が巧いのか、クッツェー自身が70歳になる女性の心理を心地よく理解しているのか、いや、その両方であろう。

 舞台は、1986年８月のアパルトヘイト最終年に入った南アフリカ共和国のケープタウン、白人街。
世界中から、偏見といやみをもって見られてきたアフリカーナ・植民オランダ人国家が断末魔を迎えた白人社会、白人警官による現地人の弾圧のありさまがすさまじい。
 クッツェーは、ガンに冒されたミセス・カレンが娘に書いた手紙の形を借り、コロンで切り進む短文の連続によって、この状況を喝破する。

 オランダ系白人に対するものの見方・考え方を一変させた重要作品である。
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<title>カフカ・セレクション 2 (2) (ちくま文庫 か 13-3)</title>
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幻想奇想に満ちた不条理な物語世界を構築し後世の作家に影響を与え続ける現在のチェコ出身のユダヤ系ドイツ語作家カフカの全中短編を新たに訳し直しテーマ別３冊に編集する企画の第２巻「運動・拘束編」です。本書を読み終えまして全２６編を統一するテーマを明確に説明する事は難しいですが、全体の頁数の３分の２を占める帯に書かれた５つの中編は非常に読み応えがあって力作と呼ぶに相応しい作品群だと思います。振り返って前巻の第１巻を読んだ時に私が感じたのは、著者が結末の意外性に全く拘らない作家であるという事でしたが、本書を読んで改めて思ったのは一歩進めて著者が物語には終わりなどありえないと考えているのではないかという認識です。本書の作品『ある断食芸人の話』を例に取りますと、物語は主人公である断食芸人を中心に展開して行きますが、遂に彼が死んでしまっても物語は閉じず、見物人達の興味が新しく檻に入れられた豹に移って行って、結局対象が変わっても奇異な物への大衆の関心は続くという永遠に終わらない物語の可能性を感じさせます。こういった著者の創作に対する姿勢を認識し慣れて来ると、例え物語が中途半端で終わっても全く不満を覚えなくなり奇妙な筋立ての過程を楽しむという読書の味わいもあるのだなと気づかされます。
『流刑地にて』：微罪であっても単純に死刑に処される無慈悲な古代法と残酷な処刑機械の恐ろしさに慄然とします。本編にも明確な結末はなく、著者が構想した２パターンの断片的な続きが終わりに付けられていて、興味深く得した気分になるでしょう。『巣造り』：男の執念に満ちた作業への拘りが際限なく繰り返される理屈めいた文章を読む苦痛に襲われますが、何処まで行っても不安を払拭し切れず悶々とする男の終りのない苦しみに次第に深い憐憫の情が湧いて来ます。
いよいよ真打ち登場の感がある著者の本領の第３巻「異形・寓意編」にも期待したいと思います。
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<title>火を熾す (柴田元幸翻訳叢書) (柴田元幸翻訳叢書―ジャック・ロンドン)</title>
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「白い牙」「野生の呼び声」等の動物文学で名高いアメリカ文学の巨匠ロンドンの四十年の短い生涯に残された２００以上の短編から翻訳家・柴田元幸氏がセレクトした傑作９編を収めたオリジナル短編集です。本書の帯に書かれた柴田氏の一文「ジャック・ロンドンは小説の面白さの原点だ」は誠に至言だと思います。本書に収録された短編は、どれも今からほぼ百年前に書かれた物でありながら全く古びず執筆当時の作品に込められた熱気も失わずに、今尚普遍的な輝きを放ち続けているように思えます。殆どの作品が迫力満点の臨場感に溢れており、誰もが主人公の生き生きとした活力漲るバイタリティーにぐいぐい引き込まれて一気呵成に読み終えるでしょう。彼の小説には結末の意外性は然程ありませんが、作品の基本理念と思える運命的な必然性の重みが心にずしりと響き深い感動を与えてくれますので、読後に理屈抜きで素晴らしい充足感と満足感が得られる事を保証致します。本書収録作品から三つの傾向の物を紹介させて頂きます。
『火を熾す』『生への執着』極限状況に挑む人間を描いた作品群で、犬や狼や樋熊といった動物も重要な役割を演じます。寒さと飢という切実な苦しみが自分の身に起きた事のように伝わって来ます。『影と閃光』『世界が若かった時』幻想分野の作品群で、透明人間を目指したライバル同士の熾烈な戦い、夜毎自らの意思に反して野獣に変身してしまう富裕な実業家、と魅惑的な物語世界が展開します。『メキシコ人』『一枚のステーキ』著者お得意のボクシング小説です。場内を埋める観客のように興奮に我を忘れて没頭し、頁を繰る手が止まらなくなります。前者では人間の強靭な意志の力に畏敬の念を抱かされ、後者では老いて下り坂になっていくチャンピオンの末路に哀感と憐憫の情が込み上げて来ます。本書を読んで著者の重厚な作品の虜になりましたので、他の作品集も探して読みたいと強く思っております。ぼくは今の時代に、というか、こういうご時世だからこそ、ジャック・ロンドンを読むべきだと思います。原書は、そのすべてを手に入れるのは高くつきますが、インターネットで原典を見ることができます。僕はプリントして、翻訳と対照させながら柴田氏の訳に、感じ入っています。それにしてもなぜ、いまジャック・ロンドンなのか。
学校教育が堕落し、社会生活に活気がなく、アメリカの大統領に現状認識力がなく、したがって日本の政治家に見識がなく、経済は破綻し、人の考え方にも利己的厭世感が漂う、そんな傾向をみてとれる「今」（2008年11月）、しかも柴田氏が、なにゆえ雑誌コヨーテに連載されたのか、それは「生きる前向きな姿勢を感じ取ってほしいからだ」と手前勝手に思っています。
たとえば「一枚のステーキ」という短編。英文は中学3年生にでもよめる、SVOを中心とし、しかもわかりやすい内容です。へとへとになるまで何度もリングの上でボクシングをする。ステーキ一枚を食べたいがために。その、いわば単純な文章構成に、ただボクシングの光景を複数重ねただけの内容でありながら、読み終わると、おかしみだけでなく、生きることへの執念というか、徹底的に生き抜こうとするパワーといったものを与えられます。具体的な思想をもつわけでもなければ、アクションを起こす必要性に駆られるわけでもなく、ただただ、生きねばならぬ、という感じが湧いてくるわけです。
翻訳は、いつもながらイキのよい、軽快な訳文であり、そうした訳文と相俟って、自然と「生へのあこがれ」を感じさせてくれる筆致があります。
光文社文庫からも２冊、ジャック・ロンドンの作品が新しく（１冊目は読みやすくリズミカルです、２冊目はまだでていませんね）翻訳本が出ますが、いま申した意味で、見識のある出版社からは、今を生きるエネルギーの根幹部にある原理を、読み取ってほしいとの願いがあるようにも、小生、手前勝手に思っています。

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<title>アンナ・カレーニナ〈3〉 (光文社古典新訳文庫)</title>
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<title>マクベス (光文社古典新訳文庫)</title>
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<description>安西徹雄氏の遺作です。最後まで挑戦心に溢れていた訳者・演出家であったと思います。「解題」（211頁）によると、冒頭の一幕一場の魔女たちの“Fair is foul, and foul is fair...</description>
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安西徹雄氏の遺作です。最後まで挑戦心に溢れていた訳者・演出家であったと思います。「解題」（211頁）によると、冒頭の一幕一場の魔女たちの“Fair is foul, and foul is fair”という台詞は当初「きれいは きたない、きたないは きれい」と訳されていたそうです。しかし、初校の著者校では「晴々しいなら 禍々しい、禍々しいなら 晴々しい」と訂正されており、これが採用されました。多少言いづらく、「きれいは きたない」と比べてどこか歯切れが悪くなったような感じがします。しかし、よく知られた「きれい」＝「きたない」という動かしがたい等号の関係が崩れています。この条件の形になった結果、「晴々しくないなら ・・・」そして「禍々しくないなら・・・」と新たな思考の余地、あるいは思考の可能性といったものが生まれたように思われます。「きれいは きたない」という断定的なワン・フレーズを退けたことで、我々は別の可能性の存在を探ることができるようなったと思います。
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